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チャリティ・オルガンコンサート報告「パイプオルガンに託した芦田淳・友子夫妻の想いを繋いで」

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―能登半島地震被災地の復興支援コンサート開催―

~パイプオルガンに託した芦田淳・友子夫妻の想いを繋いで~

 3月2日(土)午後2時から、東洋英和女学院小学部の講堂にて「令和6年能登半島地震」の復興を支援するためのパイプオルガンコンサートが開催されました。お迎えしたオルガニストの米山浩子さんが約430人の聴衆を前に、ヨハン・セバスティアン・バッハの「主よ 人の望みの喜びよ」など計10曲を演奏。パイプオルガンを寄贈してくださった故・芦田淳さんのご家族、妻の友子さん、娘の有子さん、孫の真恵さんも駆けつけてくださり、合間には小学部高学年有志で構成されるハンドベルチーム「エンジェル・リンガーズ」の演奏や、同1~6年生の有志57名による合唱の歌声が響いて大いに盛り上がりました。

圧倒的な迫力と表現力。演奏が終わると講堂は大きな拍手に包まれ、「心が震える音色だった」と聴衆からは感想が漏れました。普段の礼拝音楽とはひと味違った、さまざまな年代や作曲家の名曲がパイプオルガン独特の力強い音色に乗って響き渡りました。演奏する側、音楽を聴く側がともに地震被害に苦しむ被災地に思いをはせながらのコンサート。1時間があっという間に過ぎました。「被災されて困難の中にある方々のために何か私たちに出来ることはないだろうか」。東日本大震災被災地のためのチャリティ・オルガンコンサートから続く思いを、コロナ禍を経てよみがえらせ、今回のチケットの売り上げは能登半島地震の被災者支援のため全額寄付されます。

 今回の主役のパイプオルガンは2006年に芦田ご夫妻に寄贈いただいたものです。海外で一つずつ手作りされる貴重な楽器。小学部ではかねてより設置を希望していて、芦田様のご厚意でようやく長年の夢が実現しました。おかげさまで児童は本物の音色に触れることができるようになり、朝の礼拝で奏でられる賛美歌は卒業してもなお心に刻まれることとなりました。改めて芦田様のご家族に感謝申し上げます。震災の復興支援のためにパイプオルガンが奏でられることについて芦田友子さんに伺ったところ「本当に光栄です。」と目を細めてお話しくださいました。「東洋英和の建学の精神である『敬神奉仕』を実現する人を育ててほしい」との思いを次世代に繫ぐべく、音楽を通じて意義深いコンサートとなりました。