小学部だより
小学部だより 2024年夏休み号
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主を畏れることは、知恵の初め 詩篇111編10節
うだるような暑さの東京では4年に一度の都知事選挙が行われました。50名を超える候補者が乱立し、公示日前から眉を顰めたくなるような話題に事欠かない選挙となりました。麻布支所の前の候補者掲示板に、もしもの事があったら…、とヒヤヒヤ。民主主義の劣化もここまできたかと暗澹たる気持ちで、日曜日には投票所へ足を運びました。
お馴染みの発明王をはじめ、様々な個性的な候補者が話題となった今回の都知事選。Candidate,英語で候補者を意味するこの言葉の語源は、古代ローマの人々の衣服に関係するそうです。古代ローマでは男性の正装といえばtogaという一枚の大きな布を体に巻き付けて着用するスタイルだったのですが、公職に志願する候補者はtoga candida(白いトガ)を着ており、白い布を更に漂白して仕上げたそうです。そこから派生してCandidatusとは「白い服を着た」という形容詞になりました。この語は、白い、誠実なという意味もあって、フランス語のchandelier(シャンデリア)や英語のcandle(キャンドル)の語源にもなっているそうです。民主主義における多数決の不完全さを痛感しつつも、暗闇ではなく、光として、公平で公正な嘘偽りのないCandidateが選ばれたのか、次の4年間、一市民としてしっかりと見守っていく責任があります。ちなみに、vote「投票する」の語源は「お願い」と「神に誓約する」からきているそうです。
さて、7月の月聖句は「主を畏れることは、知恵のはじめ」という詩編111編が選ばれています。旧約聖書の詩編は全部で150編あり、ダビデやソロモン、預言者たちによって歌唱のために書かれた詩、ポエムです。通常は竪琴やシンバルに合わせて歌われるものですので、ストーリーや辻褄が合っているのかはあまり問題ではありません。それよりも、いかにして、この世界の創造主である神さまを褒め称えるか、というのが詩編の最大の関心事なのです。
礼拝や賛美歌で用いられる『ハレルヤ』というのは、神さまを賛美する。褒め称える。という言葉です。『聞け、イスラエルよ。我らの神、主は唯一の主である。あなたは心を尽くし、魂を尽くし、力を尽くして、あなたの神、主を愛しなさい。』(申命記6章4節〜)とは、『敬神奉仕』の神を敬うことの重要性を説いた箇所ですが、私たちは時々、神をも畏れぬ不遜な考えを持ったり、傲慢な思い違いをしてしまったりする事があります。しかし、太陽がその光の強さゆえに、肉眼では直視できないのと同様に、この世をつくった神さまも、同じように私たちが軽々しく、近づくことはできないのです。東洋英和での学びの中で、幼い子どもたちと私たちが、神さまと出会い、神さまを知り、知恵を身につけて、賢いものとなるようにと祈ります。
小学部長 𠮷田太郎
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